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カエルの森を見る


杉浦日向子の漫画「百日紅」。
江戸を舞台にした葛飾北斎とその娘お栄、二人を取り巻く市井の人々の物語。
杉浦日向子の作品で特に好きなもののひとつだ。
その作品中、北斎が地面にはいつくばったり屋根の上に登ったりして、
この世には人の目線と違う世界があるのだと、はたと気づく場面がある。

漆の山で小さな生まれたばかりの青蛙が蕗の葉の上に座っていたので
そっと後ろから忍んでシャッターを押してみた。
その視線がカエルの見ている視線と重なることに気づくのに時間はかからない。
そうかぁ、カエルの視線から見る漆の森は広いよね。
草1本だって大木のようだし、雨が降ったら滝のよう、
秋田蕗の葉はドーム球場の屋根だ。
自分が1分で森の端までいける距離をカエルはpyonpyon何十分もかかるんだな。
それって漆掻きの仕事と似ているかもしれない。
雀の涙ほどのにじみ出る漆を何度も何度もpyonpyonはねながら
掻き集めていく。
毎日暑い、今年はとくに暑い。
pyonpyonこれからの夏も飛び跳ねていこうか。


作中、北斎のほとんど独白に近い台詞。
「犬と人間と鳥は別々の景色を見ている・・。
 そうだ俺ぁ自在に景色を見てえのよ。
 人間の目玉だけじゃ物足りねえ。」


 
掻き道具入れを作った。クルミの皮を編んだもの


ひもはアカソの繊維を縒って作る


掻き道具を入れて使用中


水引が美しい


暑いが負けるな漆の木

 
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「うつわベーシック 碗と椀」
2019年3月13日(水)–5月13日(月)
国立新美術館B1階 SFT GALLERY(東京)
>>詳しくはこちら
「フィールドオブクラフト倉敷」
2018年5月12日(土)–13日(日)
倉敷市芸文館前広場(岡山)
>>終了しました
「飯碗と汁椀展」
2018年3月2日(金)–3月28日(水)
うつわ京都やまほん(京都市)
>>終了しました
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